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ドローンインフラ設備点検の最前線を先端をいく3社長がパネルトーク

インフラ点検の現状

点検のジャンルはいくつかありますが、日本国内において優先順位の高いのは、昭和の高度成長期に建設された老朽化したトンネル、橋梁、ビルなどで、速やかに点検、改修し安全を担保しなければならないとされてきました。しかしながら、人材不足や予算不足などの問題によって、なかなか業務が追いつていない現状があるようです。さらに、このところかつてない大型台風の接近や地震などでインフラが大きなダメージを受けたり、崩壊しているのも危機的状況の一端であります。また、2020年の東京オリンピック、パラリンピック、2025年の大阪万博を控えた状況も考慮するとなると、さらに逼迫した課題ということになります。解決していくには、いかに効率的(早く、安く、手間を掛けず)かつ的確に点検を行ない改修に繋げるかがポイントになってきます。
そこでヒトに替わってドローンが点検する技術開発が行なわれてきましたが、現在の立ち位置でどんな未来があってどのような壁があるのでしょうか?

2018年の点検系ドローンの総括と2019年の展望

2015年ごろより盛んに技術開発さててきた点検用ドローンですが、先端をゆく3社の社長の2018年の総括は、一言でいうと「2017年の延長みたいなもの」という結論であったのが印象的です。すなわちあまり変化を感じなかった年。ステップアップというよりオドリバであったという印象なのでしょうか。2019年を迎え、ドローンの点検ビジネスをさらに加速させていくには、技術革新、人材育成、社会的認知の3要素を進化させることが重要であるといえますが、具体的なアクションはどのようになっているのでしょうか。

機体の技術革新

当日参加の3社の実機を会場に持ち込んでの展示会が開かれていました。ブルーイノベーションからの提案は、狭小空間の点検用に開発された「エリオス」で、通常ならコンパスエラーやGPSロストで操縦不能になる空間を、球状のジンバルガードを装着したドローンが対象物に沿って撮影、不具合箇所を映像で確認するありそうでなかった以外とシンプルな仕組み。タンクや溶鉱炉、下水管、ビル配管設備などの点検に向いているそうで、今度時間を作って本社にお邪魔して詳しく話しを聞いてみたいと思っています。スカイロボットからの提案は、2サイクルエンジンを搭載したハイブリッド型の長時間飛行(1時間)が可能な機体。風力発電のプロペラのように大きな対象物を点検する場合、1フライトで点検が完結するため、効率の良いオペレーションが可能なのだそうです。日本サーキットからはコンクリートの打診検査に替わり、音波を当てて反射音の波長の違いを長距離LDVが読み取りビル壁タイルなどの浮き、はく離を検知する革新的な仕組みを組み込んだドローンが紹介されていました。そのほか、DJIのP4RTKやMAVIC2 enterprise dualのコスパの良さもパネルトークの中で触れられて、産業向けドローンへの活用の期待を伺わせていました。

人材育成

「ドローンを操縦する人が、不足している。」という前提に立って国交省は、登録管理団体によるスクールの設置に前向きに取り組んでいます。現在JUIDA,DPAをはじめいくつかの団体が活動していて、卒業生は2万人弱(推定)となっておおり今後も増えていく予想となっています。ところで、個人的な意見でありますが、無人航空機の操縦ライセンスを持つことにより職業に就ける訳ではないのに、ライセンスは本当に必要なのか?と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。職業としての受け皿があってのライセンスなのか、これから産業用ドローンの活用機会が飛躍的に増えていくことを見越しての先行投資なのか、はたまた趣味の研鑽のためなのか、資格取得の動機についてはそれぞれ判断が分かれるところです。ちなみに業界に身を置いている小職ですが、ドローンで安定的にメシを喰っていける素地が早く出来て、職業(プロ)ライセンスになることを切に願っている一人です。

社会的認知

カスタマーにとってドローンによる点検はどのように映っているのでしょうか。あくまで初期のおおまかな点検には利用する価値があるが、主軸の点検ではないとの認識が多いのではないでしょうか。この状況では、ムダに点検項目が増えてかえって非効率になるとの声も聞こえてきそうです。このような考え方の背景には、信頼性の問題や、実績の少なさ、これまでの方法やルール(法律)に縛られた基盤などが挙げられますが、自動運転のクルマ同様、ヒトからマシンに置き換えていく課程には、過渡期が必要でやはり時間が掛かるものなのでしょうか。ひとつひとつの積み上げが、明るい未来につながっていくことを信じてやり続けることが大事だとつくづく思います。

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