点検用ドローンはこれからどう進化するのか。

ドローンによる点検の現状

40年~50年前の高度成長期に建造された多くの橋梁、トンネル、護岸、ビル壁などのインフラが老朽化し、点検、補修、改修が急がれています。しかし 何がどの程度劣化、破損しているのかすぐに知りたくても 、ヒトによる点検では時間と手間と費用がかかってしまい、なかなか思うような成果が出せず課題となっています。この状況に対し、ドローン開発メーカーや国は、これまでのやり方に比較しはるかに効率的にできるドローン点検をいかに普及させていくかの取り組みを行なっていますが、まだまだ道半ばといった状況です。課題は、安全航行、新たな検査方法の認知、市場の採用拡大の大きく3つあるように思います。

点検用ドローンの安全性

現在のドローンは2015年頃の機体に比べ、フライトコントローラー、センサーの進化により、飛躍的に安全性が向上しました。現在の機体はだれでも簡単に操縦することができる性能が備わっています。しかしながら、無線で操縦する以上、電波障害による誤作動は避けて通れません。特に インフラ点検の現場のような 建造物の近くなどでは電波が弱くなったり干渉したりするため、GPSによる位置情報を的確に補足できないため、パイロットは難易度の高いGPS信号を受信しないATTIモードによる操縦を強いられることとなり、パイロットの飛行歴によって安全性にばらつきが出てしまいます。非GPS環境でいかに安全な自立航行を可能にするかというのが現在のインフラ点検用ドローンの課題なのす。 今回国際ドローン展で情報収集する中で注目したものの一つは、レーザーにより距離を捕捉し、非GPS環境での自立航行を可能にする技術です。すでに外壁点検や橋梁点検での実証実験が行なわれているので近い将来有力なドローン制御技術になることと思います。このほか、このたびフライングスターが営業提携させていただいたブルーイノベーション社の 球体バンパーを身にまとい、被検査物の表面を転がりながら撮影できる非GPS環境対応型の 狭小空間点検ドローン「elios」は、すでに溶鉱炉、ボイラー内部、ビルの配管シャフト、船のバラストタンクなどの狭小空間点検で実績を積んできています。 この先、点検用ドローンの安全性向上技術はさらに深化し、インフラ点検業務の大きな変革を起こしていくと確信します。

新たな点検手法

インフラ点検の手法としてポピュラーなものに打音検査があります。検査員が金属の球のついた棒をこすりあてて、その音の違いを聞き分けて不具合カ所を特定するものですが、ドローンでは、赤外線カメラによる温度の違いを見極めてコンクリートの浮きを特定したり、高解像度カメラでクラックの特定するといったものが主流になっています。ただしこれらは撮影距離や角度、日照条件や寒暖差、検査対象の温度差(バラツキ)などの要件をある程度整地化して得られるものなのです。裏を返せば満たさなければならない条件が多ければ多いほどデータのバラツキも多くなるということですね。では、ヒトが手仕事でやる感覚値とどれほどの精度差があるのかということになるのですが、先の国際ドローン展で得た情報によると、これまでの手法の点検と遜色ない精度またはそれ以上の精度が担保できているとのことです。今後はセンシング技術とAI技術により、さらに精度が向上し、見極め時の手間や時間、精度が飛躍的に短縮向上していくと思います。あとはこれらの結果に対し、受け入れ側の方々がこれまで慣れ親しんできた手法にとらわれず、前向きな姿勢で違和感なく受け入れていただくかがポイントになります。NHK朝ドラにあった即席めんの歴史のごとく、眉唾的なモノコトが当たり前になる変革の時期をドローンの点検は迎えています。フライングスターは空撮点検の今を的確に捉えて、皆様へのより良いサービスに活かしていきたいと考えています。

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