3月8日に航空法一部改正案が既決されました。みなさんご承知のとおり有人機のパイロットの飲酒が社会的に問題視されていましたが、ここできっちり飲酒による操縦を禁止することが盛り込まれました。無人航空機(ドローン)関連では下記4つの事項が追加されます。
- 飲酒時の操縦禁止。
- 飛行前点検の遵守
- 衝突予防の遵守
- 危険な飛行の禁止
無人航空機の飛行を行なう者等に対する報告徴収・立ち入り検査制度を新設。
何で今更?
これを見る限り当たり前すぎて引っかかるところが何もないようにも見えます。
表向きの目的は事故の未然防止。KPIが、2017年の事故20.2件を2020年に10.1件にするとなっております。但し分母は1万件ですので事故発生率を0.2%から0.1%にするということなので目標にするにはいかがなものかと思ったりします。
2020年といえば東京五輪ですのでテロ防止、事故防止の強化は理解出来ますが、ほかに目論みがあるのではないかと考えてしまいます。
2019年に政府が検討していること
市街地(did地区)の無人航空機の飛行に関しては現在国交省(航空局)の許可が必要ですが、土木構造物の点検作業へのドローン活用を広げる方針のもと2022年には市街地飛行を解禁したいとしています。
そのための法整備の一環としてみれば今回の法改正は妥当といえますね。
法改正に関して但し書きが意味すること
「無人航空機の飛行をする者等に対する報告徴収・立ち入り検査制度を新設する」ということは、飛行計画書、点検簿やフライトログの提出が義務づけられるかもしれないということ。
事故を起こした場合、立ち入り検査を行なうことを前提に制度改正するということではないかと推測します。
結論
ここまで仰々しい内容になってきますと、趣味でドローンを楽しむといっても簡単には出来なくなりそうです。
我々のように仕事としてドローンを飛ばす者にとってもさらに襟を正して取り組まないといけないと思うと同時に、無人航空機操縦ライセンスの今後は、職業ライセンスになっていくのではと感じています。